出雲崎のセカンドハウス 〜迫る山と海との間に〜

作品情報
TEXT
出雲崎のセカンドハウス 新潟県出雲崎町
  • 設計担当:納谷学、出原賢一

    構造設計:かい構造設計 寺門規男

    施工会社:

  • 構造形式:鉄骨造

    竣工年月:2001年7月

    PHOTO :

  • 敷地面積:

    延床面積:

出雲崎のセカンドハウス 新潟県出雲崎町

出雲崎の海岸は、「世界一きれいな夕日が見れる海岸」としてイギリスの百科事典に紹介されているらしい。

敷地は、妻入りの街並が連続する典型的な出雲崎の海岸線のはずれに位置しています。小高い山が海岸線ギリギリまで迫り、山と海との間にわずかに残された隙間に、海をこよなく愛する女性からセカンドハウスを建ててほしいと依頼がありました。

敷地の前には国道が走っています。

海を見るためだけの小さなその佇まいを宙に持ち上げ、国道を交わして遠くの水平線まで望めるようにしました。持ち上げた住処の下のピロティは軽やかに風を切り、クライアントの船が置けるようにしました。持ち上げた住処にはスロープを設け、迫る山をゆっくりと交わしていきます。

小さな住処ですがが、東南の開口を大きく、山の緑と陽の光を享受できるようにして、西の開口は高さを抑えて風を交わし、水平線と呼応させてより綺麗な夕日が見えるように絞り込みました。

この建築は、海の青と迫りくる山の緑のはざまで豊かさを謳歌することを目指しました。

ベランダの椅子に座り、ワイン片手に日本海に沈んでいく夕日を見ているクライアントが羨ましく思います。

2001年TEXTより

〜青と緑〜

新潟県三島郡出雲崎町は『世界一きれいな夕日』がみれるところとして、イギリスの百科辞典に紹介されているらしい。

敷地は、妻入りの街並が連続する典型的な出雲崎の海岸線のはずれに位置しています。小高い山が海岸線ギリギリまで迫り、山と海との間にわずかに残された隙間に、海をこよなく愛する女性の別荘を計画しました。

敷地の前には、国道がはしり、平家にしたのでは時折海への視界が遮られます。そこで建物を2階レベルまで持ち上げ、敷地の奥からスロープであがることにしました。つまり、2階レベルでは建物のフレームに切り取られた海を何にも邪魔されることなく望むことが出来ます。

また、光と山の緑をふんだんに取り入れる為、南側の屋根を少しだけ持ち上げています。そのため、日本海とは反対側には海と同様に切り取られた山の緑が迫っています。

こうして、この建築は、青と迫りくる緑のはざまで踏ん張っています。

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