川口の住宅 〜二世帯住宅とアトリエ、柔らかい緩衝帯で解決〜
作品情報
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川口の住宅
埼玉県川口市
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設計担当:納谷学、島田明生子、松下有為
構造設計:長坂設計校舎 長坂健太郎
施工会社:大野ハウジング 大野輝明
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構造形式:木造在来工法 2階建て
竣工年月:2010年12月
PHOTO :吉田誠
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敷地面積:155.40㎡(47.01坪)
延床面積:113.65㎡(34.38坪)
1階床面積:69.97㎡(21.17坪)
2階床面積:58.59㎡(17.72坪)
川口の住宅
埼玉県川口市
閑静な住宅街にある行き止まりの道路に面しています。
接道は北側道路で、間口の大きい南側に庭を持つ絵に描いたような開放的な敷地です。
しかし問題は隣地が南側駐車場で不特定多数の人の出入りがあること、そして将来同じ規模の住宅がその駐車場に建つ可能性があることでした。
そこで建物を北側に寄せ、南の庭と居室との間に吹抜けの柔らかい緩衝空間(サンルーム)を挿入して、南側駐車場からの視線を和らげつつも開放的な住宅を提案しました。
建物の南側に設けた大きな吹抜けの緩衝空間(サンルーム)は、外からの視線からプライバシーを守る緩衝帯であり、外気との熱環境を調整する緩衝帯でもあり、光の強さをコントロールする緩衝帯であり、外からの音から居住スペースを守る緩衝帯でもあるのです。
この住宅の敷地の持っているいくつかのネガティブな要素を、未来を見据えて一つの緩衝帯で一気に解決しようというものです。